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希みが丘クリニック
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2017年11月26日 [心療内科・精神科]

慢性疲労症候群?

 本日、NHKのテレビ番組で「慢性疲労症候群」が特集されていましたが精神科の臨床医として疑問の残る内容でした。

 

 テレビでは40代の男性が慢性的な疲労感を訴え、1年半以上も休職していることが紹介されましたが、そのきっかけは配偶者の死亡であると推測されていました。これは当院でも毎日診察している「うつ病」の患者さんと理解する方が適切であると思います。その他、学校に行く前に頭痛や腹痛を訴える子供も登場しましたがこの例も素直に考えると、いわゆる普通の不登校の子供、心身症のレベルと判断できます。疲労感、痛みなどの症状は多くの精神疾患の一つの症状として含まれます。

 

 精神科的に考えると一般的な「うつ病」、「心身症」と考えられる症例でも精神科以外の医者が診断すると「慢性疲労症候群」ということになるのではないでしょうか。もちろん精神疾患自体、血液検査や画像検査で確定診断できるわけではなく、あいまいさを含み精神科医の経験と勘に左右される部分が大きいため、このような誤解を生む原因となっていると思います。診断名なんかは本当はそうこだわらなくても良いのですが、患者さんの中にはかたくなに自分が精神疾患であることを受け入れず、適切な治療を拒否する結果となっている方もいるというのが問題です。新たな疾患が発見されたかのような印象を一般の人々に与えることは危険性を含んでいます。

 

 もちろん以前より「自律神経失調症」、「更年期障害」と診断されたケースにおいても本当は精神疾患と同じものを含むケースが多いという印象は当然ありました。今後はこのように混乱した診断が一つの方向にまとまっていく事が望ましいと思います。



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