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希みが丘クリニック
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2019年02月14日 [心療内科・精神科]

精神科医療の近未来

 平成の30年間で精神科医療においても大きな変化が起きました、発達障害の疾患概念が周知されたことです。しかし、発達障害の正確な診断方法、有効な治療方法が発見されていないことです。発達障害が多くの精神疾患例えば適応障害、うつ病、双極性障害、統合失調症、強迫性障害、人格障害、各種依存症の原因となっていることは精神科医間でもまだコンセンサスが得られていません。不登校・引きこもりも大きく発達障害が関係しています。

 希望的観測になりますが、今後20年〜30年の期間で期待できること、方向性について述べたいと思います。発達障害に関しては世界各国の研究機関で日進月歩の成果が出ています。現時点ではフィクションの段階ですが、
@原因遺伝子の研究・解明が画期的に進歩する。
A生理学的・薬理学的研究・解明が画期的に進歩する。

 その結果、精神科医療に革命が起きます。発達障害の正確な診断・有効な治療は今までのような心理学の延長上にはないと思います。内科や小児科など他の診療科と同様に科学的根拠に基ずく知見が必要です。

 それが達成できればどのようになるかと言うと、現在すでに実施されている「新生児マススクリーニング検査」のようなイメージになるかと思います。新生児マススクリーニング検査では多くの内分泌疾患・代謝異常症が対象となっています。

 発達障害の検査も新生児の血液検査で診断でき、早期発見早期治療が可能となれば根本的治療法となると思います。そうすれば発達障害だけでなく、その他精神疾患の予防も可能となり、精神疾患が激減します。そうなれば精神科医が失業します、もちろんAIによっても仕事がなくなります。


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