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2017年11月26日 [心療内科・精神科]

うつは脳の情報処理能力低下

  うつ病は多様な症状が出現します。不眠、食欲低下、疲労感、ダルさ、頭痛、肩こり等の身体症状。意欲の低下、億劫感、憂鬱、不安、イライラ、絶望感、悲哀、孤独等の感情面での症状などはすでにご存知の方も多いと思います。

 

 当院では、うつ病の患者さんに「うつ病は脳の情報処理能力低下です。」という表現をよく使います。患者さんの訴えのなかに「記憶力が落ちた。」、「人の話す言葉が理解できない。」、「一度に一つのことしかできない。」「ボーとして信号無視した。」「運転中追突事故を起こした。」など多数あります。脳の情報処理能力低下と表現すると、人の心を機械みたいに言うなと反感を持たれる方もいらっしゃるかも知れませんが、ほとんどの患者さんに理解してもらっています。視覚・聴覚からの膨大な情報が処理できなくなっているのです、それで先ほどのような症状が出現するわけです。それまでは優秀なコンピューターが何らかの原因で処理速度が著しく低下した経験をお持ちの方も少なくないと思いますが、それと似たところがあります。

 
 
 脳の情報処理能力低下という観点で治療法を考えると、処理能力は薬物療法で向上させます。しかしすぐには回復しませんので、現時点の能力でも処理できるよう脳に入ってくる情報量を少なくすることが重要です、つまり休養することです。

 

 薬物療法と休養だけでは、会社で仕事ができるレベルまではなかなか到達しませんので、ある程度回復した時点で今度はリハビリ治療が必要になります。しかしながら精神科の医療機関で実施されているデイケア等の内容では、就労可能なレベルには程遠く、復職するためには不十分です。 うつ病で休職中の方にとって、現在最も効果的なリハビリは、実際の職場で計画的に少しずつ負荷をかけていく方法です。これは復職できるかどうか判定する精度の高い検査にもなり一石二鳥です。

 

 しかし、復職前にリハビリ勤務することが認められている会社員、公務員の方は少数です。今後人事制度を改正して普及させていく必要があると思います。その点、福岡市役所の市職員に対する復職制度が先進的と思います。「きちんと治るまで休め」という考えはもう古いですよ。

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