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2017年11月25日 [心療内科・精神科]

子育て本

 本日付全国紙の新聞の第1面に、ハッピー何とかの、子育て本の広告が大々的に掲載されていました。この本はたびたび新聞広告していますので以前から知っていました、そういう主張に対してはっきり言って生理的嫌悪感を持ちますので読んでいませんが、その上で批判する事をご容赦ください。当方も地方紙の片隅に広告を出したことがありますのでどれぐらい広告費がかかるか想像がつきます。相当の資金力を持って広告し、ベストセラー化していると思いますが、本日の広告内容は納得できませんね。

 

 当院にも毎日子育てに悩む母親が来院し、カウンセリングを受けていますが対応するカウンセラーの母親としての経験・資質を考慮し僕が担当を決めています。この本の著者は実際自分も子育てをして、立派に育てあげているかどうかわかりませんが(その人のことは全く知らないのです)、子育ての経験のない・もしくは乏しい精神科医・カウンセラーの書いた子育て本はあまり信用してはいけません。その人たちは子育てという、普通の人ならば自然に獲得している能力に乏しく、その能力不足を補うために本を読んで勉強している人たちであり、そのくせおこがましくも他人に説教しようというわけですから、こうなるとナルシストですね。精神科医にはこういうタイプが多いので注意が必要です。もちろん子供自身に自閉症、ADHD等の発達障害が存在すれば話は全く異なります。障害を持つ子供と、普通の子供を同列に考えたり、考慮していない子育て本は有害無益と思います。その広告にはマンガでわかりやすく説明していましたが、子育てや人格形成がそんなにシンプルで、ステレオタイプであるはずがありません、人それぞれのはずです。そんな簡単に人の心の問題は解決しないから、親や臨床医、カウンセラーは毎日苦労しているのです。別の本の広告でサルの子育てがうまくいくという、動物学者の意見の方に興味を持ちます。

 

 子育ての悩みで当院を受診している母親の中で、市販の子育て本を熟読している方も少なくありません。そうした母親が子育て本にとらわれず、自然体で子供に接することができるようになった時が治療終結の時です。子育てに関してはまずは身近で常識的なベテラン母親に相談したり、同じ悩みを持つ新米母親と話しあうべきですよ。当たり前のアドバイスとなりましたが。

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