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2017年12月28日 [心療内科・精神科]

65歳で高齢者?

 ある患者さんによると、10年以上普通に処方されていたデパス(精神安定剤、現在も日本で一番処方されている薬)が、3mg/日処方ができなくなり1.5mg/日までに制限されたとのことでした。医療機関では今まで通り3mg/日処方されたのですが、調剤薬局から断られたそうです。

 そこでデパスの添付文書で確認すると、確かに高齢者は1.5mg/日までと書かれていました、昨年に改訂されたみたいです。その患者さんは65歳でした。

 それで高齢者とは何歳からかと調べると、医学部の教科書には65歳以上を老年期と定義していましたが、高齢者の分類はいくつかあり、はっきりしないようです。結局統一された 基準はなく、高齢運転者標識では70歳以上、行政上の区分として後期高齢者医療制度では65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者、WHO(世界保健 機関)では65歳以上となっていました。

 デパスの添付文書には高齢者としか書いていません。患者さんもそれで安定し、今まで通り3mg/日処方するのは医師による裁量の範囲内と考えます。

 デパスはベストセラーの安定剤ですから逆にマスコミ等で一番批判されています。精神科医で処方しない人もいます。

 僕はその患者さんに今まで通り3mg/日処方しました。今どきの65歳の方は大きな持病がなけれは元気で、就労も十分可能です。

 本人の健康状態と必要性を考慮して処方するのは当然です。


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